* このゲームの開発意図 [#ucfb73f1] なぜこのゲームを作り始めたのか……というと、身も蓋もない言い方をすれば「作りたかったから」となる。昔からエロゲーを作ってみたかったのだ。 ただし、ファンとして先行する作品をリスペクトする……という方向性は採用していない。なぜかといえば、商業、同人を含め、優れたエロゲーは既にいくつも存在するから。今更、実質的に1人だけでプログラムを書いて、それに追いついて追い越すことは不可能。それゆえに、違う何かを作らねばならないと思った。 だから、このゲームには、エロゲーの常識に反した側面が多くある。あなたが期待する当然の要素が完全に欠落しているかもしれないが、ほとんどの場合、それは意図された通りの状態なのである。 では、いったい何を実現しようと思ったのか。 それは既存エロゲーに対する個人的な不満の解消である。たとえば、全く個人的に以下のような不満を抱いていた。 -エッチまでの道のりが長い -エッチが長く退屈する (ほとんど進展のないやり取りが延々と続いたりする) -行動の選択の幅が狭い -ヒロインが複数いることで、ヒロイン一人あたりのエッチの回数が物足りないことが多い 必然的に、以下のような特徴を持つゲームを作りたいと思った。 -息をするぐらい簡単にエッチができる (ただし、簡単にできないエッチも必要) -エッチシーンは短めであっさりと -行動の選択の幅を多くして、様々なことから自由に選んで行うことができる -単一ヒロインで、ひたすら1人のヒロインがやり続ける 実は、このような条件を付けると、ゲームに絵を付けることが難しくなる。プレイヤーの選択の幅が広いということは、プレイヤーが取り得る選択の幅が極めて広いことを意味し、それに対応する絵のバリエーションも著しく多くなってしまうためだ。おそらく、その理由により、それなりに実績があってソフトを売らねばならないソフトハウスや同人グループは、そのようなジャンルには手を出しにくいだろうと思う。 しかし、こちらは実績も何もないし、売らねばならないプレッシャーも背負っていない。それよりも、自分が面白いことが大切なのである。 そのようなわけで、ビジュアル要素が乏しい文字中心のエロゲーという異端的なゲームを作り始めたわけである。